経営者の発信する情報は、常に自らのビジネスと繋がったものに―「情報発信(アウトプット)」の「定量要因」と「定性要因」を考える―Ⅲ
大企業のようにマスメディアを通じて、大量のCMを打つことが費用面で不可能な中小企業。
しかし、今では、SNSなどを通じた「情報発信(アウトプット)」を継続することで、それを代替することができるようになりました。
この試みを成功させるためにはいかにそれを「継続」して、アーカイブを作っていくかが重要なポイントになります。
また、ラジオやテレビ、或いは地方紙など従来のメディアで発信した取材記事やコメント、コラムなどのアナログ情報もそれをキープし、加工することで再発信が可能になります。
これは意外な盲点といえましょう。
どういうことでしょうか。
それは、新聞のコラムや取り上げられた記事などは、そのままウエブ上に掲載できるからです。
また、ラジオやテレビに出演した際の音声や映像も、自身のHP(ホームページ)などで繰り返し発信することが可能になります。
こんな風に、それまで展開した「情報発信(アウトプット)」を、ネット媒体を利用することによって様々な形態で繰り返し再発信すれば、かなりの「情報量」を世の中に拡散することになります。
これは、一昔前であれば全く考えられなかった手法で、現代経営に必須ともいえる「情報発信(アウトプット)」を可能にした画期的なテクノロジーなのです。
ところが、その発展と普及があまりにも急速だったので、多くの企業経営者はその威力の本質にまだ気づいていません。
これから着々と準備して「量」の確保を行なうことは不可能ではありません。
ですから、すぐにでも「情報発信(アウトプット)」に取り掛かるべきなのです。
さて、「量」に関する課題は、頑張って「情報発信」を継続することで、ある程度解決することができます。
この「量」にもまして大きな課題なのは、その発信する情報の「質」ということになります。
先述しましたように、経営者の「情報発信」は、一般の人が、日常の中で軽く発信しているSNSへの投稿、或いは個人的な好みや趣味で書くブログやコラムなどとは一線を画さなければなりません。
それは、経営者の発信する情報が、常に自らのビジネスと繋がったものでなければならないからです。
ネットで再発信
つづく