とても⾯倒⾒きれません!―ここから出ないで!!きっちり決めないと気がすまない女性の性格―Ⅱ
小学校5年生、同じクラスになり、並んで座ったというのに、2人掛けの机の真ん中に線を引っ張って
「ここから、はみ出ないでね!」
と、いきなりキツいセリフを浴びせてきた子供の頃のカミさん。
『な、なんでそんなこと言うんだろう?!?』
といぶかる私に対して、それだけ宣言すると、平気な顔して授業を受けていた。
考えてみれば、あんなこと言ったけど、まさか20年後に結婚することになろうとは、夢にも思わなかっただろうな。
ま、私も思わなかったけど・・・・
さて、そんなことがあってから約60年近く経った。
ところが、この60年という時空を経て、また似たようなことが私の身近に起こったのである。
先日、一緒に仕事をしているパートナーの女性税理士に「ちょっとお話があります。」と言われた。
彼女が「お話があります!」と言うときは、私にとってロクな内容であったためしがない。
大抵の場合、私の至らぬ痛いところを突いてくる中身のことが多いのだ。
私は、いつものようにビビって聞いている。
すると彼女曰く
「今やっている事業について、きっちり境界線をつけて分けていただきたいのですが・・・」
ということである。
私は、心の中で
『ああ、きたきた。とうとうやってきたぞ・・』
とつぶやく。
私はメインの会計事務所以外に、タイプの違うコンサルティング会社を2つ立ち上げた。
もちろん遊び半分で立ち上げたわけではない。
地域にとっても業界の将来を考えても必要と判断して立ち上げたのだ。
その発想や志は間違っていなかったと思う。
ところが、何とか軌道に乗せたいと頑張っているその2つの事業が、なかなかうまくいかない。
勢い、いろいろと事務所の方にお世話になっている場面が多いのだ。
会計事務所の方は、その管理についてかなりの部分を彼女に任せている。
まだ事務所の方もいろいろと課題を抱えているので、彼女は頭を悩ませることが多いらしい。
そこへもってきて、隣りにくっついている2つの会社が存在するのである。
「とても面倒見きれないわ!」
というのが、彼女の言い分なのだ。
苦労を掛けておりますが・・・・・・
つづく