取り掛かるまでは苦痛で苦痛でしょうがない―「情報発信(アウトプット)」の継続にコツはあるのか?―Ⅱ
ユーミンこと松任谷由実さんのFMラジオ番組。
ゲストのミュージシャン二人に曲を作るときの、取り組む姿勢について聞いていました。
二人の答えは、それぞれ真逆で、ギリギリまで引っ張る人と、普段からコツコツ作る人とに分かれました。
さて、肝心のユーミンはいったいどっちのタイプなのでしょうか?
私が
「肝心のユーミンはどうなのだろう?」
と聞いていると、意外にも前者の彼と同様
「私も、普段はダラダラしている方だから、取り掛かるまでは苦痛で苦痛でしょうがないわ。
でも、やり始めてしばらく経つと乗ってきて何とかなるの。」
というものでした。
松任谷由実といえば、ご存知のように荒井由実の時代からすでに何十年、数々のヒット曲も含めて何百曲も世に出している人です。
その彼女も作曲のたびに、取り掛かるのに苦痛を覚えているというのは、私にとってちょっと意外な答えでした。
さて、この何かを自分の力で作り上げる、或いは生み出すということについて考えてみましょう。
私たちが取り組む「情報発信(アウトプット)」ということで考えれば、もちろんユーミンさんとはけた違いの話とはいえ、何かを生み出して伝えるという点では同様の試みです。
「情報発信(アウトプット)」は、それを実施する前に、何かしらのネタを探してくるか考えなければなりません。
そして、その材料をもとに、それを整理し考え、最後には言葉で発するか文章に起こすことになるのです。
つまり、耳で聞こえるもの、或いは目で見えるものに仕上げて世間に対して発表することで、最終的に「情報発信(アウトプット)」は完結するのです。
この最終段階では、ミュージシャンのやることとよく似ている、といっていいのではないでしょうか。
アーティストのように完全にクリエイティブな作業ではないものの、何かを考え、生み出すという点では同じことなのです。
ということは、先述のもう一人のミュージシャンのように、よほどそのことが職人的に好きでもない限り、毎回、苦しい作業であることは、万人に共通している現象なのかも知れません。
考えて書くことは苦痛でもあります。
つづく