「余計な機能が多くて割高」「過剰品質」と揶揄される―メイドインジャパンンの不振からビジネスを考える―Ⅰ

先日、インターネットでコラムの欄を見ていたら面白いテーマに遭遇したので触れてみたいと思う。

タイトルは

「日本製品」が海外で売れなくなった根本原因 中国に一度敗れた「メイド・イン・ジャパン」 永井 竜之介 2020/07/13

というもので、

東洋経済オンライン 「メイド・イン・ジャパン」人気はなぜ衰退したのか?

というテーマの中で取り上げられていた記事の一つである。


ここではまず冒頭
―日本が誇る「メイド・イン・ジャパン」は、多くの分野において世界で通用しなくなっている。―
というフレーズで始まる。


品質の高い日本製品が、価格面で中国やその他途上国発の安い製品に押されて苦戦しているという話は以前から聞いていた。

しかし、記事を読み進めてみると、どうもそんな単純な話(価格面だけという)ではないらしい。


記事は「もはや海外で「日本の家電」の姿は見られない」というやや刺激的な小見出しで続く。
― 日本メーカーが一時代を築いた家電では、中国のハイアールやグリー、韓国のLGやサムスンが世界の主役の座を奪っている。

スマートスピーカーに代表されるスマート家電の分野では、前述のメーカー群に加え、アメリカのGAFA、中国のBATやシャオミなどが攻勢をかけている。(中略)
「安くて高品質」という日本製品のかつての評価は、いまやそっくりそのまま中国や韓国、アメリカのものになっている。

その代わりに「余計な機能が多くて割高」「過剰品質」と揶揄され、苦境に立たされているのが現状だ。―


ここまでは、だいたいこれまで聞いていた通りである。

高機能、高品質ゆえに値段が高く、価格を気にする外国の一般大衆に支持されていない、というのが、日本製品不振の理由と言われていた。


ただその中で「高品質」という点において諸外国が追いついてきているとすれば、日本製の戦いがかなり苦しくなってきている、ということは容易に察しがつく。

というのは、「過剰品質」については、国内でも批判が多かったからにほかならない。


使い方もよくわからないような余計な機能を、いろいろくっつけることで競ってきたのが日本のメーカー同士の競争原理であった。

そういった商品開発のアプローチそのものが、国際競争の場では全く通用しない、というのはあり得る話だからである。

               PCも日本製は不振なのか・・・

つづく