服を買うのを1年間やめよう「ボイコット・ファッション」―踊らされないためには・・「仕掛け」に乗るのか乗らないのか!?―Ⅴ

バーバリーの製品廃棄問題を象徴的な出来事として、環境破壊に大きく加担しているとの追及が表面化してきている世界のファッション業界。

それでは、この問題に関して、業界の内外で具体的にはどのような動きが出てきているのであろうか。


この記事では、まず環境保護団体の動きとして「1年買わない」の小見出しで次のように紹介している。
― 環境保護団体「エクスティンクション・リベリオン」は、服を買うのを1年間やめようと呼びかけるキャンペーン「ボイコット・ファッション」を始め、デモも行なった。

同団体コーディネーター、ベル・ジェイコブスさんは

「ファッション業界は、大量生産、大量破壊がどんな問題を引き起こしているかを、自分たちの問題としてとらえていない」

と批判する。―


なるほどね。

確かに「1年買わない」というのを、試してみてもいいような気もする。


まあ例えば、日本における普通の生活水準で「服が足りない」という事態は、まず起こっていないだろうと思う。

それまで、ストックした分がどこの家庭でも結構溢れているはずである。


そこでふと思い出すのは、「バブル世代」と言われている私の妹世代(1960年~1970年あたりに生まれた人たちを指すらしい)である。

彼女たちはしょっちゅう「着る服が全然ない!」と言っている。


私から見れば「あんなにいっぱい服を持っているのに・・・」と思うが、彼女らにしてみれば「流行の服(特にブランド品の)が手元にない!」ということなのだろう。

まさに今回のテーマである「ファッション業界に踊らされている」ということなのではないだろうか。


現在は、「断捨離」と称して、今あるものを減らしていこう、という流れがあるくらいだ。

まあ「断捨離」というのは今回のテーマとはまた別の話であろうからここでは取り上げないでおこう。


ところで「1年服を買わない」などという運動が、本当に世界中で起こったら、ファッション業界は、今回の新型コロナウイルス禍にプラスして、さらなる大打撃を受けるだろうことは想像に難くない。

国内消費というマクロ経済的観点からも痛い話になる。

 

 

 

つづく