事業経営、どこに軸足を置くのかⅡ

 

そもそも、

「現代はいろいろな意味で厳しい競争社会なのだ。」

ということさえも多くの経営者に意識されていないのだ。

なんとなく昔のやり方のままでうまくいかないものか、というマインドには何とも抜きがたいものがあった。

というより、私のこういった保守的マインドとの戦いはいまだ現在進行中である。

 

著者はさらに続ける。

 

― 昔の経営と、現在の経営を比べれば、明らかな違いがあり、それこそ、体を鍛えて荷物を運ぶのが当り前・・・・みたいなことは、現代の経営では考えられないことでしょう。

競争によって世の中の仕組みが進化して、底上げが起きたということです。

 

今どき、電話やメールなどの通信手段を使わず、商品を届けるのに荷物を持って走って行って・・・・とやっているとしたら、社員にどれだけ発破をかけたとしても、効果が上がらないのは当然です。(中略)

 

社員の能力は、経営の仕組みの上で発揮されるものであり、仕組み以上の成果を上げることは、物理的に不可能なのです。―

 

「競争によって世の中の仕組みが進化して、底上げが起きた」

という点を強く意識しなければならないのである。

地方の場合、この「競争」というものを地元の小さなパイの中での「取った取られた」と解釈しがちである。