地縁血縁義理人情ビジネスモデルの崩壊―新たな価値観の創造を模索する時代に―Ⅱ
もはやビジネスに持ち込むには、脆弱になりすぎた「地縁血縁義理人情顔パスビジネスモデル」という価値基準。
しかし残念なことに、地方のビジネスマインドは、まだこの価値基準を基盤として、自らの商売を成り立たせようとしています。
狭いムラ社会の中で、
「これまで通りなんとか俺の商売は成り立たないものだろうか?」
というのが、いまだに地方で事業を展開している人々の基本的なビジネスマインドなのです。
世界的に見ても歴史的に見ても「地縁血縁義理人情顔パスモデル」という極めて特殊なモデルで商売が成り立ってきた、日本の地方におけるビジネス事情の方がレアケースなのです。
私たちを取り巻く経済環境が劇的に変化した現在、今後はこんなモデルでは立ち行かないのだ、という事実をもっとシビアに認識する必要があります。
ところが、不思議なことにというか、ある意味滑稽なというか、地方においてこのことを指摘し、もっとノーマルなビジネス感覚を持つよう訴えると、大きな反発を買うことになるのです。
例えば私の場合、まるで社会常識に反する提言をしているかのような反応さえ見られました。
「地縁血縁義理人情顔パスモデル」からの脱皮を提言すると、必ず起こる一つの現象があります。
それは
「お前は「地縁血縁義理人情」を否定するのか?!?」
と言われたり、そんな考えの人間と思われるということです。
それは
「そんなのは都会のやり方であり、東京主義だ!」
とか
「そんなドライな考え方では田舎ではやっていけない。」
などと言われることもあります。
地方の人々の「地縁血縁義理人情顔パスモデル」に対する依存症は、そうでない人たちが想像する以上に強固なものがあるのです。
とはいえ、これでは今後やっていけないという点に関しては、さすがに自覚されつつあるのですが、これに代わる次のモデルを我がものにする、というレベルにまでは至っていません。
それには相当の発想の転換が必要なのですが、それができずに延々と足踏みをしている状況なのです。
つづく
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5年後の我が社が「見える化」できてすごくよかった、というノウハウもありますよ。
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