コート、コート、コート・・・・コートについて思い出すこと25
「美しいものに出会ったら、迷わず2つとも買え」
という、島地さんの箴言。
さて、今回の私の迷いは、2つもあって・・・ということではない。
1枚のコートをどうするか、というテーマに過ぎないではないか。
島地流に言えば
「何をぐちゃぐちゃと迷っているんだ!」
ということになるのであろう。
「サロンドシマジ」で昼間っから1杯ひっかける私。
私は「サロンドシマジ」のお勘定をすますと、また下りのエスカレーターに乗って5階まで降りていった。
真っ直ぐ、アクアスキュータムの売り場に向かうと、あの素敵なOさんと言葉を交わす間もなく
「あのコートください!」
と言い放ったのである。
考えてみればそのときは、すでに昼間酒を5,6杯ひっかけたあとである。
たぶん私は、まだお天道様の明るいうちから赤い顔をした、ただの酔っ払い親父に見えたことだろう。
もっともOさんには、
「8階でちょっと1杯引っ掛けてきます。」
と言ってあった。
だから、
『ああ、飲んできたのね。』
と、思われただけだったとは思うが・・・・
とにかく、件のコートは私の目の前に、もうすぐ私の所有物になる存在としてお目見えしたのである。
もう1回羽織ってみると、やはり、誂えたかのようにぴったりと身体に寄り添ってきた。
少し気持ちが落ち着いたので、Oさんに話しかける。
「島地さんに相談したら『買いなさい!』のひとことでした。」
というと、彼女は例の素敵な笑顔で
「そうでしたの。お勧めいただいてよかったですわ。とてもお似合いですもの。」
と答えてくれたのである。
カードで支払いを済ませたあと、Oさんが
「それではお包みしましょうか。」
と、コートを手に取ろうとするのを、私は
「ちょっと待ってください。」
と押しとどめた。
「このまま着てもう1回、8階に行ってこようと思います。」
と言って、値札やタグを取ってもらい、コートを羽織った。
そして、着てきたジャケットの方をたたんでもらった。
Oさんの今日2回目の
「それではいってらっしゃいませ。」
の言葉を背中に受けながら、私は再び「サロンドシマジ」へと向かったのである。
つづく
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