中小企業に大きなチャンスが巡ってくる時代―「情報発信」もマスからパーソナルへ―Ⅲ

大量消費を前提とした大量生産が主流だったかつての日本。

この時代、コスト負担が大きい大量広告による大量販売が可能な大企業が経済の中心でした。

中小企業はその下請け、サポート役としてのポジションに甘んじており、表舞台に立つことは難しかったのです。

 

ところが、先述のように世の中の流れが、多品種小ロットを求める時代になってきました。

もちろんこの流れに適合するために、大企業も必死で努力を重ねています。

 

しかし、これまでとノウハウがまるで逆になったために、あまり適切な対応がとれているとは言えません。

ということは、逆に言えば中小企業に大きなチャンスが巡ってくる時代になったのです。

 

これまで、どちらかといえば不得手だった販売促進、売り込みといった点も、インターネットの普及でまるでその事情が変わってきています。

大きなメディアを使わなくても自らをアピールすることが可能な時代になったのです。

 

パーソナルメディアともいうべき、インターネットによる情報発信が可能になったのです。

時代の風は、その生産から販売に至るまでまさに大企業よりも中小企業向けになってきたといえるでしょう。

 

ところが、そう(チャンスが巡ってきたと)捉えている中小企業は驚くほど少数派です。

相変わらず、旧来の体質やビジネスモデルを変えようとしない企業が多くみられるのです。

 

私は、その支持者がそれほど多数派でなくてもいい(顧客候補が少なくてもかまわないのです。)ので、中小企業には得意分野を活かして、何かユニークな商品を企画し開発してもらいたいと思っています。

昔であれば、そんなユニークな商品を好み、購入してくれる相手を捜すのはかなり困難な作業でした。

捜し当てる手段がなかったからです。

 

 

つづく