レザーが好きでして―コスパがいいと思って買ったんだが・・・・―Ⅵ

レザーものを買うときには、いつもカミさんのチェックには冷や冷やさせられるが、ビジネス時に使えるコートはともかく、プライベートなときにしか使えないブルゾンの類(たぐい)に至っては冷や冷やどころでは済まない。

まさに命がけの購入作戦を取らなければならないのだ。

 

ネイビーのコートを購入してから2年か3年か経った頃だったと思うが、これまた素晴らしいネイビーのブルゾンに遭遇した。

やや紫がかった明るいネイビーの色出しが実にいい。

 

質感の割には、価格も比較的こなれていた。

とはいえ、普段の買い物にしては高価なことは確かである。

件(くだん)のコートを買ってから数年は経過していたが、カミさんのOKが出るとはとても思えない。

 

こいつはセールまで待つことにした。

まあこういう買い物は、その間に売れてしまったら仕方がない、と割り切るしかないのだ。

 

そうやって待っていたら、絶妙のタイミングでセールになり、数万円の値引きでゲットすることができた。

こうして、かなりのお気に入りの一品が手に入ったのである。

 

さて、問題はどうやって家に持ち込むか、である。

通常の作戦では、カミさんの怒りを回避することは不可能だ。

かといってカミさんと別行動のときだけ着るってわけにもいかないしなあ・・・

 

そうこうしてたら、カミさんが東京に行く機会があった。

なにか、子供たち関係の用事だったと思うが、その合い間に古いお付き合いの人たちと会うことになったらしい。

 

私も後から上京し、合流することになった。

「よしっ!ここがチャンスだ!」

と、私は作戦を決行することにした。

 

春にヨーロッパで会議に参加したとき、オフのオプション旅行で行ったパリでの1枚。

まだ寒かったヨーロッパでは、このしっかりとしたブルゾンがちょうどぴったりでした。

 

つづく