どんなじじいになるのか?―疎まれもせず、重宝がられもせず・・・が、理想かな?―Ⅲ

この相談者に対する回答がなかなか的を射ており、面白かったのであるが、それを紹介する前に、私の率直な感想を書いておきたい。

おおむね回答者と同意見だったが、少し私なりに思ったこともあるので触れておきたいと思う。

 

さて、頑固を絵にかいたような、年配の父親の人生相談である。

息子と没交渉で孫にも会えない、と言いながら、泣きごとというわけではなく、しっかりと息子夫婦や息子の嫁の母親まで非難している。

まあ、ある意味元気な方である。

 

頑固や我がままが原因で、子供をはじめ周りにつらくきつく当たっていた人間も、やがて年を取って弱ってくる。

そうすると、かつての所業は忘れたかのように、下の世代に寛大さを求める人間も多いものである。

「こっちはこんなに弱ってきたんだから、優しくしてくれたっていいじゃないか。」

・・・これは世間ではよくある風景だ。

 

しかし、そう言われたところで、周りはにわかには、その要望に応じる気持ちにはなれないだろう。

まあ、この相談者の場合は、まだそんなことを言っているわけではない。

 

文面からは、孫に会えない寂しさ、というよりは、

「なんかこのままじゃ、俺様の人生、格好がつかないんじゃないか・・」

という、世間体というか形としておかしいのでは?といったニュアンスを感じる。

この相談者は、世間でよくいわれるところの肉親の情といったものを、ちょっと突き放したような考え方でありそういう生き方の人のようである。

 

本当に孫に会いたいのだったら、もっと心の底からの叫びのような言葉のひとつも出てくるだろう。

この相談者には、そういったやむに已まれぬ心情といったものをあまり感じない。

 

         孫は可愛いよう(^^♪

 

つづく