捨てる技―旅の知恵は身を助く―Ⅱ(おしまい)

結構な分量になってしまったトランクの中身。

もともと買い物をする気はそれほどなかったものの、旅の途中で荷物が増えていったらいやだなあ、とは思っていました。

 

そこで今回は、以前から使っていたある方法を、さらに大胆に実行することにしたのです。

それは

「もうそろそろ捨てなきゃあ。」

と、思っていた下着を、旅先で着替えるごとに洗濯ものとして残すのではなくて、その都度、捨てていくという方法です。

以前から、出張先ではちょこちょこと使っていた手ではありますが、今回はちょっとまとまった量を・・・・

 

これは、知り合いの他の先生も実行しているらしくて、そんなことを書いておられるのを見たことがありました。

そう言えば、コンサルタントの成毛眞氏も、「捨てなきゃなあ。」と思うような下着が溜まってくると、

「そろそろ旅に出るか・・と、楽しみである。」

というようなことを書いていたので、世の中、似たようなことを考える人はいるもんだなあ、と思ったことを覚えています。

 

実は私も、荷物が多くなることは、この旅行を予約した時から予測していたので、よれよれの下着や靴下などは、いつもより多めにストックしておいたのです。

カミさんは

「なんで、あんなものをいつまでも捨てないんだろう?」

といぶかしがっていましたが・・・

 

さらに今回は、長年愛用して襟や袖先などが擦り切れたBD(ボタンダウン)シャツも、遠いヨーロッパの地に置いてくることにしました。

もともとヨーロッパ生まれのこいつは、故郷に帰れてきっと満足していることでしょう。(そんなことはないか・・)

 

出発直前に、この企てを知ったカミさんは

「ええ!向こうのホテルの人がびっくりするんじゃないの。あまりみっともない捨て方しないでよっ!

と、眉をひそめていましたが

「これに入れてわからないように捨てなさい。」

と、ビニール袋を何枚か入れてくれました。

日本人らしい、細やかな気配りです。(意味あんのかなあ・・・??)

 

まあ、思ったよりも捨てていく効果は絶大で、トランクの中は常に余裕でした。

昔だったら、ここに新たに買い物をしたものが詰め込まれていくところですが、今回はそんなこともなく、会議資料などが埋め込まれてちょうどいい具合にいっぱいになったのです。

 

さて、次の旅行はいつになるかわかりませんが、そろそろヨレヨレ下着のストックなど始めたい気分ではあります。

 

このスーツが荷物を増やしたのであります。

おしまい