もう一生会わない・・・?―親子の確執、意に沿わないということを親はどう考えるのかーⅠ
新聞の人生相談欄などを見ていると、親子の確執についての相談が多いことに気がつきます。
大抵は子供方からのもので、「結婚相手が気に入らないと言われている。」「就職先について何かとうるさい。」「進学について自分の希望を聞いてくれない」・・等々、親の思いと子供の希望が合わないとき、親が主張を曲げなくて困っている、といった相談が多いのです。
先日も、20代の女性が、年の離れた結婚相手を気に入らない、と父親に反対され、最終的には親子の縁を切る、と言われたとのことでした。
いよいよ、実家を出る別れの日、「もう一生会わない。」と、父親は家の扉にチェーンをかけたというのです。
これを読んでいて、私は、一瞬「え、結婚するのは誰だっけ?」と錯覚に陥りそうになったほどです。
もちろん、結婚するのは娘さんであり、相手も彼女が選んだ男性です。
この父親に対して「随分子供っぽい対応だなあ・・・」との思いを禁じ得ません。
父親は自分の意に沿おうが沿うまいが、成人した子供の選択に基本的には口出しできないはずです。
自分の思うような相手ではなかったからと言って、どうなるというのでしょう。
そのほかにも、この相談コーナーなど見ていますと、進学や就職においても、こうしなさいああしなさいという親が、世の中には結構多いもんだな、と少し驚かされます。
「そんな学部はダメ。こっちにしなさい。」とか「就職するんだったらこういう会社に・・」とか、様々です。
これってどうなんだろう?と考えてみました。
そうやって、子供の軌道を親の側の希望や思いで修正させることが、はたして親が思い描いた子供の幸せに繋がるものでしょうか。
つづく