心ならずも麻布警察署見学の件―事情聴取室は狭かった・・・―Ⅱ

やむなく生まれて初めて110番に電話する。

女性の担当者が出て、落ち着いた対応をしてくれる。

どうやらこういう案件は、警察の中の「生活安全課」という部署の担当らしいことが分かった。

 

最寄りの警察は「麻布警察署」なので、とにかくそこへ行って相談することにした。

娘の住まいも件(くだん)の会社も港区にある。

直接行った方が話が早いと思ったのである。

 

トホホの思いでとぼとぼと歩いて麻布警察署に向かう。

警察署の前に着くと、入り口は狭く、がっしりと寒さ対策に身を包んだ女性の警察官が長い警棒を持って立っていた。

 

用件を伝えると、中に入れてくれた。

警察も変な輩(やから)が入ってこないように、入り口のところで用心しているらしい。

2階の受付まで行き、用件を伝えると生活安全課は5階と教えてくれた。

 

麻布警察署は、場所は一等地だが建物は古く年期が入っている。

ガタガタのエレベーターで上まで行くと、私服の担当の警察官が出てきた。

一部始終を伝えると、「こちらで詳しく聞きましょう。」と、別室に案内される。

 

ところがその部屋が、テレビや映画よく見る「取調室」そのものなのだ。

畳3畳ほどの狭い室内に鏡はなかったので、テレビドラマのように別室から見える仕組みにはなっていないようだ。

 

「これこれこういう事情で、マイナンバーをうっかり送ってしまったのですが、どうにかなりませんか。昨日鹿児島で投函したのでまだ相手先には届いていないと思うのですが・・・」

といったことを懸命に伝える。

 

ただ、郵便法の「信書の秘密」という法律があるので、いったん投函した郵便物は警察でも自由にはならないらしい。

そのことは予想がついていたので、担当のNさんと一緒に「うーん・・」と悩む。

 

1時間近く、その狭い取り調べ室風相談部屋で、相手の会社を調べたり、鹿児島の郵便局に連絡してもらったりしたが、年末のせいか郵便局は全く電話に出ない。

結局進展はなく、

「今後、何か動きがあったら連絡してください。」

ということで、麻布警察署を後にした。

 

 

つづく