過去の「成功体験」から脱却し新しいモデルを作り上げる必要が・・―賞味期限の短いノウハウがエラソーだった日々―Ⅳ(おしまい)

さて、「地縁血縁社会」をベースとした成功体験モデルについて「冠婚葬祭」「接待供応」「贈答」の3者をモデルに私の見解を述べてきました。

ただ、ここで誤解して欲しくないのは、これらがすべて「悪者(わるもの)」というわけではないということです。

 

こういった従来の慣習を、これまで通り生活の中に取り入れていくことは、個人的には全く問題はないどころか、これを無視して生きていくことなどできないでしょう。

ただ、これらを大いに受け入れることこそが、ビジネスの成功モデルとされた時代は終わったということなのです。

 

それは「地縁血縁社会」をベースにビジネスの成功モデルが成り立っていた時代の終焉を意味するのであり、これから未来に向かって我々は全く別の成功モデルを考えていかなければならないのです。

ただ、前の世代までは、これらに依拠した「成功体験モデル」があまりに強烈だったために、その終焉がにわかには受け入れられず、次のモデルにまで気が回らなかった、というのが現実ではないでしょうか。

 

いずれにしても新しい世代は、この「成功体験」という魔物からの脱却を図らなければ未来はないことになります。

しかしながら、その新しいモデルの発見がなかなか難しい、というのが現状なのです。

 

私は、その脱却へ向けての1歩は、以前から繰り返し述べていることですが、「販売促進戦略」の構築だと思っています。

というのは、地方の中小企業の場合、一番の弱点は、広告宣伝やマーケティングといった販売促進に関わる部門だからです。

 

今までほとんど手つかずだったこの部門の充実を図らなければ、今後の経営戦略は構築できないでしょう。

その内容についてはまた詳しく述べる機会があると思いますが、いずれにしても過去の「成功体験」から脱却し、新しいモデルを作り上げる必要に迫られているのが、今の中小企業の現状なのです。

 

 

おしまい