知性の代表は「学歴」だけでは決まらない―社長のメディア登場は知的イメージ形成の第1歩―Ⅱ
経営者が世間に与える「知的イメージ」に貢献するかも知れないのが、マスメディアへの露出。
一方、日本の場合、その人が知的かそうでないかというバロメーターには「学歴」というものが大きく影響します。
東大をはじめとする一流大学の出身者であれば「この人は賢いのだろう、きっと。」とは誰もが思うところです。
しかし、この基準は、昔に比べればかなり崩れてきているのではないでしょうか。
例えば芸能界などを見てみれば一目瞭然です。
「おバカタレント」などと揶揄されながら人気の出たタレントが、結構しぶとく業界に生き残って、やがて一定のポジションを確保し、昔「おバカ」だったことなど忘れられてしまっている、といった現象はよく見られる光景です。
逆に東大や京大など難関大学を出たタレントやアナウンサーなどが、クイズ番組では、そういったカテゴリーに仕分けされて重宝されています。そして、「さすが東大!」とか「東大なのにわからないの?」とか、「学歴」は一種の記号のような扱いを受けたりしているのです。
つまり、何を申し上げたいかというと、現代は多様性の時代、ということです。
何も、知性の代表は「学歴」だけでは決まらないということなのです。
その典型的な例が、「オタク」と呼ばれている人たちです。
そう呼ばれるくらいひとつの分野に際立って詳しければ、それはそれで充分評価の対象となったりしています。
そういった評価でいえば経営者というのは、自分の専門分野の言わば「オタク」の権化のようなものです。
自分の所属している仕事に関しては、他の一般人よりもはるかに詳しい存在なのだといえるでしょう。
つづく