経済のトレンドは現場の情報から知るー会計とマーケティングの関連について考えるーⅥ
今のところ、マーケティング的なアプローチを職員に強制している訳ではありませんが、顧客の話には充分傾聴するようにということは伝えてあります。
まず、お客さんの話を聞かなければ、どういった要望、どういったニーズがあるかわからないからです。
これは顧客の要望にすべて応えるという意味ではありません。
そもそもお客さんの言い分にすべて付き合っていたら、我々の仕事が成り立ちません。
ご要望に応えられる我々の守備範囲の領域に限られます。
もう一つ大事なことは、そうやってお応えすることがビジネスとして成り立つかということです。
ただ働きの作業的なことは、我々が手を下すのではなく、別の解決方法を提案します。
そもそもお客さんの話をよく聞くということは、前述したような個々のビジネスになるのかどうかということを探る目的もありますが、それよりもそのお話の内容によって、経済の傾向を知りたいという大きな目標があるからです。
経済の流れ、トレンドといったものは、現場の情報に敏感になることで感じることができます。
これはまさにマーケティング的アプローチと言って差し支えないでしょう。
とはいえ、職員のレベルでその流れをくみ取ることは少々ハードルが高すぎますので、私が同行した時など、できるだけ社長本人からいろいろな情報を聞き出すようにしているのです。
ただこういったことを繰り返していますと、職員の感覚も次第に磨かれていくものです。
そういう意味では、私の事務所は、おそらく、より新しい情報の収集とその報告について、少し優れたアンテナ持っているかも知れません。
つづく