これまでの既成概念に捉われない税理士の使い方―税理士としての私のスタンス― Ⅺ(おしまい)

毎年毎年、数千万単位の利益でも出れば話は別(その場合利益の一部について有効な節税を実行します)ですが、数百万単位の利益であればむしろ節税など何もしないのが一番の節税です。

というより、節税にエネルギーを費やすくらいだったら、次の事業の発展を考えた方がよほど建設的と私は思います。

 

「節税」というのが税理士の特許商品のように思われているのは、こちら側の責任でもあります。

というのは、未来に向かって更に売上を伸ばし利益を上げていくという、企業の最も大切な目的について有効なアドバイスができる専門性を磨いてこなかったからです。

そのために、「税」と名のつくこちらの得意分野に、経営者の意識を取り込んでしまおう、という思惑が働いたからにほかなりません。

 

また、納税者も「そこのところを頼りにしておけば間違いないだろう。」と、安易にこちら側の領域を狭めに決めてしまっているところがあります。

私に言わせれば、

「そんな使い方では税理士はもったいない!」

と言いたいのです。

 

税理士が「節税」などという狭い範囲に逃げ込んでしまわないためにも、納税者の方から

「他にも期待していることはいっぱいあるんだ。」

ということを伝えて欲しいのです。

そうすれば、税務会計ということを媒体にして、もっといろんなノウハウを引き出すことができるはずです。

 

あれこれ沢山述べてきましたが、これが私の税理士としてのスタンスです。

というより、税理士というポジションを通じて私が皆さんに届けたい様々な専門性やノウハウがある、というメッセージです。

 

更に、私の事務所は一つの組織ですので、税務会計をコアにしていろいろな得意分野を持った専門家の集団でもあります。

つまり、私一人よりももっと多くのノウハウをお届けすることができるのです。

 

これまでの既成概念に捉われない我々の使い方、利用の仕方があるはずです。

こちらも常に考えてはいますが、皆さんからのお声が一番のヒントであることは間違いありません。

そんな前向きで建設的なご意見をお待ちしておりますのでいつでもご連絡下さい。

 

 

 

おしまい