もうこれはマニアックな世界、「400番手」のシャツ―私が「素材」にこだわる理由―Ⅶ(おしまい)

さて、さらに「鎌倉シャツ」には300番手シリーズという商品も存在する。

200番手のものは1万円以下とかなりリーズナブルなのだが、300番手になるとやや高額になってくるのだ。

ただ、その肌触りの良さは言うまでもない。

 

ここまで繊細な素材になると、デイリーユースにはやや不向きと言われている。

毎日着るには、100番手台から200番手くらいまでが適当なので、私はこちらを数多く愛用している。

 

ところが、その「鎌倉シャツ」から、実験的な試みとして「400番手」というシャツが登場した。

さすがにこの世界は、これまでも全く聞いたことがない。

 

私も試しに1枚買ってみた。

「天使の肌ざわり」というのはこういうことを指すのだろうか、といった感じであった。

但し、あまりに繊細過ぎて300番手と同様デイリーユースにはあまり向きそうにない。

私は、この400番手の白、ダブルカフスのものを購入してみた。

ダブルカフスは袖口のボタンがついておらず、別途カフスボタンで止めるように作られた、シャツの中では最もフォーマルなものになる。

 

「さて、こいつをどの場面で着てやろう。」

と考えていた私は、これをとっておきの機会に着ることにした。

次女の婚約に際して、先方のご家族と挨拶を兼ねてホテルで食事会を催した時に、これをおろしたのである。

 

まあ、私のそんなこだわりなど全く関係なく食事会は無事終わったのであるが、上質のシャツは背筋が伸びて、その場に相応しい役割を果たしてくれた。

 

このように、シャツ1枚セーター1枚から素材にこだわる私であります。

色やデザインと違って、他人からはややわかりにくいこのこだわりをいつも密かに楽しんでいるのです。

 

 

おしまい