何故、合わせようとしないのか―時代が変わったことに気がつこうよ―Ⅰ
先日、夕方のローカル報道番組を見ていたときのことです。
鹿児島にも大型客船などが停泊するようになって、外国人客が増えているとのことでした。
新幹線効果も大きいようです。
ところが、テレビのレポーターのインタビューに対して、土産物屋のご主人などが
「人が多くなった割には売上につながっていない。」
と言うのです。
「大勢来るんだけど、みんな見るだけであんまり買わないんだよなー」
といった意味のことを言っています。
レポーターがさらにどういうことか尋ねると
「あの人たちは、現金をあまり持っていないんだよね。『カードを使えないのか?』と言われるけれど、うちはカードは扱っていないから・・・」
との返事でした。
つまり、ものを手に取ってみても、カードが使えないために購入にまで至らない、というのです。
客観的に、このやり取りを聞いていてどう思われるでしょうか。
「そんな馬鹿な!!何を言ってるんだ!」
と、思われるのではないでしょうか。
私もその通りだと思います。
しかし、これが地方の現状なのです。
これまでもこれに近い話はいくらでも聞いてきました。
つまり、売る側が客に合わせる気がないのです。
私はこの話を最初聞いた時は
「買いたいような魅力的な商品がないからなのだろうか?」
と思いました。
しかしそうではなくて、欲しい商品があっても決済ができない、ということだったのです。
特に中国からの観光客などは、そのほとんどがカード決済が前提で、そもそも現金をあまり持ち歩きません。
それは本国内における消費でも同様ということです。
逆に、今は現金が多くまかり通っている日本の方が、世界では少数派らしいのです。
つづく