「ほおずき」と「縁切り寺」に見る日本女性の風情は幻想か?Ⅳ
どこか繊細で儚げで、なんかこうギュッと守ってあげたくなるようなタイプ・・・だけど、実はしたたかかも知れない女性像・・・・
「縁切り寺」はさらにこの思いを強く抱かせます。
この歌は付き合っていた女性の思い出に浸りながら、男性の方が一人鎌倉を歩くというシチュエーションで描かれています。
曲はこんな歌詞で始まります。
―今日鎌倉へ行って来ました
二人で初めて歩いた町へ
今日あの町は人影少なく
想い出に浸るには十分過ぎて・・―
まあ、ここでも未練がましいのは男の方なんですが・・・
ただ、彼はなんでここまで未練がましくなるのか、を裏付けるような歌詞が以下のように描かれているのです。
2番の歌詞。
―ちょうどこの寺の山門前で
きみは突然に泣きだして
お願いここだけは止してあなたとの
糸がもし切れたなら生きてゆけない・・―
こんなこと、付き合っている女性に言われた日にゃあ、男は
「俺はこの女をきっと一生守ってやるぞっ!」
と息巻くのではないでしょうか。(でもない?)
ところがこんなセリフ吐いた女も結構とんでもなくて、そのことが次の歌詞が出てくるのです。
―人の縁とは不思議なもので
そんな君から別れの言葉
あれから3年縁切り寺・・―
なにぃ~・・女の方から別れたんかい!
と、突っ込みの一つも入れたくなります。
おんなの涙は信用できん!とはこのことか・・
つづく