「古魂新才」で経営に当たる―和魂洋才をアレンジする―Ⅳ(おしまい)
さて、「古魂新才」ということを改めて振り返ってみましょう。
これを実践するには、どんな問題が考えられるでしょうか。
常に自らが先頭に立って事業を引っ張ってきたトップ経営者には、その事業の中に、自分のよくわからない分野、システムなどが組み込まれることを快く思わない方がいらっしゃいます。
それまでのそのトップの経営手法を思えば、理解できない訳でありません。
これはつまり、「古魂」が「新才」の登場を阻んでいるという状況です。
私は今まで、そういったタイプの多くの経営者を見てきました。
しかし、かつての日本の先達には「和魂洋才」と称して、かなり頑張って欧米の文明、文化を取り入れてきたという歴史があります。
現代経営に欠かせない新しい技術を取り入れていくことも昔と同様これは必須の条件です。
どうも自分にはよくわからないし、馴染めないから、新しい技術の導入はいやだ、などと我がままを言っていられません。
現代ビジネス社会で勝ち残っていくためには「新才」の導入は、昔以上に重要な経営上の選択肢なのです。
世代交代が無事済むまでは、この「古魂新才」の精神を持って事業に当たられてはどうでしょうか。
次の世代にとって、ほぼ全面的に「新才」の受入れを行なっていくのはそれほど難しいことではありません。
「古魂」の度量を持って冷静に「新才」を受け入れることができれば、現在進行中の事業を俯瞰することが可能となります。
そうなれば、精神的に大いに余裕を持った経営ができることになると思うのですが・・・
「古魂新才」の精神を基軸に現代経営に当たる・・・経営者の皆さん、いかがでしょうか。
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おしまい