全国区で通じるルールを―成長発展ができない理由―Ⅱ

車の運転に際して、注意喚起のクラクション一つ鳴らすにも気を使う・・・

これがいわゆる地縁血縁社会の典型的なひとつの現象と言っていいでしょう。

このあたりの環境に慣れていかなければ、心静かに暮らせないのが田舎の生活なのです。

 

ここで私が言いたいのは「だから田舎は嫌になるんだ!」といった単純な話ではない、ということです。

おそらく、このゆるさ緊張感のなさは、ビジネス全般にも及んでくるでしょう。

そこが一番の問題なのです。

 

田舎では、約束事がきちんと守られなくてもあまり目くじら立てる訳にはいきません。

約束事を守らなかった方も守ってもらえなかった方も「まあまあいいじゃないか。」と、双方で了解し済ませてしまうのです。

その方が地域社会に波風を立てなくて済むからです。

 

田舎の人間同士でのやり取りであればそれで済むのかも知れませんが、相手が全国区の企業や取引先となれば話は別です。

先方は当然全国に通じるルールを基本にして、契約や取引を進めてくるでしょうから。

 

そのときに、先述のゆるさは通用しません。

約束事がきちんと守られなかったら場合によっては厳しいペナルティーを科してくる可能性もあります。

 

少なくとも仕事上で、全国区を狙っていく気があるとしたならば、全国レベルの商習慣やルールを知っておくべきです。

そうしなければ、そういったステージでは相手にされません。

 

もちろん生きていく上での寛大さや優しさといったものは大切ですが、社会生活とりわけビジネスにおいては一定のルールをきちんと守るといったセーフティーラインは必要です。

そうでなければ、仕事においても個人生活においても成長発展がおぼつかないからです。

 

まあ今の私の望みとしては、少なくとも、車を運転するときのウインカーはきちんと使って欲しいなあ・・・・というところです。

 

 

おしまい