専門職と広告宣伝について考える―何故知らせる必要性があるのか― Ⅴ
過当競争の世の中・・・。さあ、そうなると
「我々の業界は広告宣伝などいらないんだよ。」
などといっていられません。
「広告宣伝や販売促進に関して何かしなければ・・・」
と、かなりあせっているのが今の税理士の世界の現状ではないか、と思います。
ところがもともと
「税務申告書は税理士であれば誰が作成しても同じになる。」
ということを前提にして、広告宣伝や販売促進に手間もおカネもかけてきていません。
そういった経験や知識がまるでないために、一体どうやったらいいのかわからない、ということになります。
そこで、真っ先に思いついたのが
「価格を下げて顧客を獲得すること」
でした。
これは「販売促進」を全く勉強したことのない素人が思いつき、最初にすがる手だてにして最悪の悪手です。
そもそも、均一で同レベルのサービスしか提供していない中で、売り物になるとすれば、一体何が考えられるでしょう。
それは、近くにいて、地元では信用があり、顔が売れているといった地縁血縁ベースに依拠するしかアピールポイントはない訳です。
その地縁血縁すら薄い都会では「安くしますので・・・」としかアピールできなかったことになります。
もともと「差別化」ということも特に意識して仕事をしてきていませんので、急に「何かあなたの売りものを・・・」と言われて困ってしまいました。
「販売促進」「広告宣伝」といった努力を怠ってきたつけが今頃回ってきたことになります。
つづく