口述筆記に似ている我々の経営計画策定サポートⅢ
口述筆記が、作家の発する言葉をその意図を違えることなく忠実に再現する作業だとすれば、経営計画策定は、経営者の持つ夢や構想を、数字という手段を用いて具体的に見える形にまで持って行くという作業と言えるでしょう。
言葉と数字の違いはあれ、他者の頭の中にあるものを表面化させるという点で両者はよく似ています。
とはいえ、現実的には「口述筆記」で仕上げた作品を世の中に出して、それで食べている、つまり職業にしているという人は、ごくごく少数派と言えます。
それに比べて、経営計画の方はかなりポピュラーな世界になってきています。
それは、経営者の夢や構想を経営計画という形で顕在化させるというだけではありません。
もっと基本的なところで言えば、先の見えないリスキーな経営環境の中で、より未来の経営を堅実なものにしていくという意味でもこの経営計画策定を標準化していく必要性は高くなっているのです。
また、夢や構想を実現していくためのコンサルティングや経営アドバイスというのは、経営者が思いつきもしなかったような斬新なアイディアや切り口をこちらからどんどん提供すること、といったイメージがあるかも知れません。
しかしながら、私たちが提供するサポートというのは、基本的にはそんな踏み込んだものではありません。
元々、経営者の中にあったものを引き出し、顕在化させるという作業なのです。
それ以上でもなければ、それ以下でもありません。
経営計画と言っても、最終的にはそれを「財務諸表」といった、一定のルールに従った形式で表します。
この場合の「財務諸表」は、同じ「財務諸表」でも「未来の財務諸表」ということになります。
つづく