どちらの土俵でどんな相撲を取るのか―立ち位置と方法論について考える―Ⅳ
3番目は
3、相手の土俵で自分の相撲を取る。
ということになります。
これは2と極めて似たようなものになりますが、相手の土俵に上がる分、相手との接点はやや広く取れます。
つまり、
「税理士の専門性以外の領域を含む経営に関するあらゆる疑問や困りごとを、税務会計の専門的な知識を使って答えたり処理すること」
といった表現になります。
例えば、相手のニーズに合わせてカスタマイズされた経営計画書を作成するといったケースです。
お客さんは業界やその会社ごとにそれぞれ異なる事情やニーズを抱えていますので、その特殊性を織り込んだ経営計画書を作るとなれば、かなり手間がかかることは間違いありません。
経営計画の作成には会計の知識が不可欠ですが、個々のお客さんの事業の事情に合わせたものを作成するということは、相手の土俵に上がることを意味します。
つまり、相手の土俵に上がることを認めつつ、そこでは自らの専門知識を駆使するという点において、お客さんのニーズにかなり広めに対応できることになります。
この領域まで踏み込むことができれば、対応力は相当高い、といった評価をもらうことができるでしょう。
但し、この領域まで踏み込む税理士は当然少数派ということになります。
つづく