隔靴掻痒のビジネス支援―直接法か間接法か、悩んだ末に―Ⅴ
さてこのように、経費、原価、売上といった各パーツに分けて検討してもらった課題について、それぞれ数値的な予測を考えてもらい、経営計画に落とし込むのである。
以前は、これを「まあこんなもんですかね。」と、ざっと大まかな数字だけで目標とする経営計画書を作成していた。
しかし、近年こんなやり方ではほとんど実績が上がらないことがわかってきた。
この中に、具体的に実践していくべき諸項目を入れていなかったからである。
最近では「なにを具体的にやるんですか。」という、行動計画まで含めて経営計画を作成するようになってきている。
更に、作った後、それを経営者にだけ任せておいたのでは、どうしても管理が甘くなりがちである。
外部からの監視役として、一緒に作成した我々(会計事務所)がチェックするという方式が多くなってきている。
この場合の「監視役」という言葉少しきつい。
「監視役」というよりも「伴走者」と言った方が適切かも知れない。
この計画を策定し実践行動にまで落とし込むという手法が有効に機能すれば、それなりに効果は大きい。
経営の手法において、未来に向かって一本筋を通すことになるからである。
今、経営サポートを標榜する会計事務所では、こういった手法が一般的になりつつある。
と言っても、まだまだ少数派ではあるが・・・
つづく