地方におけるビジネス感覚を考える―地縁血縁商売との決別?―Ⅵ(おしまい)

これまで私は「東京主義」だ「東京方式」だ、と言われようとなんだろうと、自らの仕事だけはきちんとビジネスライクに進め、情報発信や販売促進を怠らないようにやってきた。

そして、その考え方や手法をできるだけ多くのお客さんに伝えようとしているのである。

 

お伝えする方はあまりうまくいったとは言えないが、散々「東京主義だ!」と言われた自らのビジネスの方はなんとか伸ばすことができた。

このことを冷静に振り返ってみると、私が決して「東京主義」や「東京方式」といったものを貫こうとしたわけではないことに思い当たるのである。

 

それは「東京主義」といった自己主張の強いものではなく、しいて言えば自分が学んできた「東京レベル」といったものだったのではないかと思っている。

もっと言えば「東京レベル」でもなく、ビジネスをやっていれば当たり前の考え方や行動を、できるだけ一流企業と呼ばれているそれに近づけたい、と頑張っただけのことだったと思うのだ。

 

ただそれだけのことで地方では際立って見えることもあるということなのである。

当初「あんたのやり方は東京主義だ。」と非難し揶揄していた人たちも、もうそんなことは言わなくなった。

ただ、私のお勧めする様々な手法にはまだそれほど乗ってくる訳ではない。

これからも私はいわゆる「東京レベル」というものをできるだけ顧客である経営者の皆さんに伝えていきたいと思っているのだ。

 

おしまい