女性経営者に期待する―経営学の世界でも注目する女性のリーダー像―Ⅳ
更に、組織内の人脈作りに関しても女性の方が積極的らしい。
それは、メールやSNSで社内の人と気軽に繋がるようになった現在、まだまだ男性中心のビジネス界の中、リアルな人脈づくりでは多少窮屈な思いをしている女性たちも、オンラインでは部署を横断して組織内での人脈を築けるからである。
むしろ、男性同士の方が、組織内での部署を超えた人脈づくりを苦手としているのである。
組織内でますます必要とされる横断的かつ柔軟な人脈作りにおいて、これからは女性の出番がますます増えてくるかも知れない。
この著書によれば、近年、世界の経営学の世界でも、こういった女性のリーダーへの可能性が広がっていることを裏付けるような理論は、様々な形で実証されてきているようである。
それでは何故、未だに女性のリーダーはその数が少ないのであろうか。
これは日本だけの傾向ではなく、世界でも女性のリーダーは、まだまだ少ないようなのである。(ただ、日本の女性登用機会の低さが他の国よりは上回っているようではあるが・・・)
これはおそらく女性のそういった適性が理解されていない、というよりも、これまでの社会構造がまだ男性中心で、女性リーダーの社会進出を阻んでいる、といったことが原因なのであろう。
つづく