「できっこない」ではできっこないⅡ
このインタビューで最大の疑問であり残念なのは、宮永社長が「もう造れない」と言っていることである。
「そんなことはないだろう!」と、思うのは私だけだろうか!?
半端な損失(2400億円)ではなかっただけに弱気になっているのは分かる。
他の事業の構造改革が進んでいなければ会社が傾いてしまうほどの損失だったのだから、すっかりビビってしまった、ということなのだろう。
しかし、このインタビューでも述べられている通り、失敗の分析は既に済んでいる。
基本的な躯体としての造船技術は、おそらく今でも世界トップクラスだろうと思う。
要は、直接船を利用する利用客、中でも快適性や利便性、ファッション性やセンスを求めるアッパーな顧客層の要望に対応できなかったということだろう。
ただ、そこに関してはこれまでノウハウがなかったのだから仕方がない。
学習していくしかない。
とはいえ、この場合の学習というのは「自前主義」を指しているのではない。
他とのコラボ、提携、或いは外注までを指して総合的に学習するべきだ、ということである。
つづく