贈答文化を考えるⅢ
父や母の世代にはこの習慣が色濃く残っていたので、これらのやり取りがすぐに減ることはなかった。
それから更に月日が経ち、現在である。
贈答品のやり取りは徐々に減って、だいぶ少なくはなってきている。
日本全体の統計的にはどうなのであろうか。
かつてに比べてかなり減ってきているだろうな、とは推測する。
昔、タレントの堺正章が離婚した時に、奥さんの方がインタビューに応じて
「毎年、大量に届けられる贈答品の始末をどうしていいかわからず途方に暮れた。」
というような発言をしていたことを思い出す。
これに対して、芸能評論家みたいな連中が、「せっかくのいただきものなのに不謹慎な・・・」的なコメントを述べていたが、私も家内もそうは思わなかった。
堺正章のような大御所になればそれこそ半端じゃない届け物が贈られてきたのだろうと推察される。
私の父に対してでさえ驚くほどの贈答品が届けられていたのだ。
芸能界の大御所へ届けられる贈答品となれば、その量も質も家人を困惑させるに十分だったのだろう。
つづく