「惰性」というものの怖さⅥ

しかしながら、事務所もその後大きくなってきたため、様々な制作物もこのレベルではやがて格好がつかなくなってきた。

そこで、メインとなる事務所案内をはじめ、その他のサービスのパンフレットを作るためプロのグラフィックデザイナーに頼むことにしたのである。

 

とはいえ、先述のようにカメラマンもいなければ、コピーライターもいない。

仕方がないので、デザイナーさんに頼んでビジュアルに関しては、ネット上で使用可能なありもののビジネス系の様々な写真を使ったのである。

事務所の全景なども自分たちで写したものを使用した。

 

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困ったのはコピーライトである。

仕事柄、パンフレットには文章が多く入らざるを得ないのだが、コピーを頼む人がいない。

結局、事務所案内もその他のパンフレットもすべての文章を私が書いた。

 

業務案内などは、実際行なっている仕事の中身をそのまま書けばいい。

苦心したのはネーミングやキャッチコピーである。

こういったものは、やはりプロの方が的確でいいものを書いてくれるに決まっている。

 

しかし結局、コピーライターは見つからず、すべて自分で書いた。

コピーライターに頼むにしても我々の仕事は地味で説明しにくい。

おそらくプロでも四苦八苦したに違いない。

 

 

つづく

 

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