「働き方」について考えるⅢ(おしまい)
「うちの息子には無理をさせたくないから。どうせ向いていないから。」
という理由で、営業的なことを避けさせる、チャレンジさせない、冒険させない、ではひ弱な人間しか育たない。(尤も、冒険は自分の意思でするものだが・・)
そうやって親の勝手な思い込みで子供将来を決め込んでしまうというのも、子供にとって失礼な話ではないか。
「やってみなきゃ、わかんないじゃん!」
というのが私の持論である。
第一に人生において一回も営業をかけなくて済む、ということはあり得ない話だ。
どこかで必ず自分を売り込まなくてはならない場面が出てくる。
勝負をかけなきゃいけないときに勝負できない男では情けない。
第二に「安定志向」というのは、勝負をしない、或いはするとしてもケチな駆け引き的勝負程度で済ましてしまう、といったニュアンスを感じないではいられない。
できることなら真正面からのチャレンジは避けて通りたい、という姿勢が見え隠れするのだ。
書評は次のような一文で締めくくられている。
― 日本では徹底的にネガティブなものとしてとらえられている「インフォーマル」な働き方を、高い柔軟性をもった優れた生存戦略としてとらえなおし、日本人の生き方の改革を提起する刺激的な本である。―
基本「安定志向」の日本がどこに向かうのか、この本などを参考に見守りたいものである。
おしまい