夏の装いの難しさ―薄着の限界と収納―

今年は梅雨明けが早く、6月中に猛暑がやってきた。

7月になっても暑さは続いている。

 

さて、夏場になって悩むのはいつも持ち物の収納である。

タバコは吸わないし、財布も持たないので、携行する「モノ」は最低限に収まっているのだが、それでも収納は必要だ。

 

ジャケットやブルゾンなどの上着を羽織る季節には、これらの衣類にくっついているポケットが収納場所となる。

特に冬は上着の上からコートを羽織ることもあるので、収納にはこと欠かない。

 

困るのは夏場である。

ジャケットは着ないし、ポロシャツやTシャツになると収納はほとんどないに等しい。

 

当然のようにズボンのポケットに頼らざるを得なくなるのだが、いろいろ詰め込むとパンパンに膨れ上がって見た目にもカッコ悪い。

モノの重さでズボンがずり下がってくるのもみっともない。

 

ちょっとでも何か収納スペースはないかと考えあぐねた末、すがりつきたくなったのは胸ポケットであった。

最近のシャツは、シンプルかつおしゃれになったせいか胸ポケットのないものが多い。

 

昔何かの本で、ブルックスブラザーズで買い物をしたときに、やはり胸ポケットのないシャツについて尋ねたところ、ショップの年配の男性店員に

「紳士たるもの胸ポケットにモノを入れたりするものではない。」

とたしなめられた、という話を読んだことがある。

 

まあ、そんなエピソードはともかくとして、私にとっては、多少みっともなかろうがなんだろうが、1個でもポケットなり収納スペースがあると助かるのだ。

というわけで、先日もTシャツを買うのに、胸ポケあるのとないのとがあったのだが、ちょっと考えてある方を買った。

小さなぽけっとがついています。

 

Tシャツの場合、ほんとうは胸ポケなしの方が好きである。

インナーとしても使うTシャツは胸ポケがあると、その上に何か羽織ったときに胸のあたり妙にモコモコしてカッコ悪いからである。

 

しかし、このクソ暑い夏ではそんなことは言っていられない。

胸ポケのあるそのTシャツは、さっそくはずしたマスクを入れるのに役立った。

 

今は街を歩くのに、マスクをしていない人が10人中2人くらいは見かけるようになったが、お店とか人が集まる場所によってはマスクなしではまだ肩身が狭い。(ちなみに私はマスクが嫌いです。)

そんなとき、さっと取り出せるから胸ポケは便利である。

また、ポケットからマスクの端っこをちょっと覗かしていれば、「一応持っているんだぜ。」というサインにもなる。

こんな風にデザインに使ってもいいですよね。

 

Tシャツと違って普通のシャツの場合、胸ポケに一番収納する機会が多いのは眼鏡である。

普段、近眼用の眼鏡を使っている私は、近くのものを見るときは、眼鏡をはずすことが多い。

そんなとき、出し入れが便利なのが胸ポケなのだ。

 

そのほかにも胸ポケは、ちょっとしたものをグニュッと突っ込んで使うことはしばしばである。

というわけで、私にとって胸ポケは必需品といっても過言ではない。

しかし、たかがシャツの胸ポケ一つでこんなに語れる私はやっぱり「変」なのだろうか?!?