インプットとアウトプットを続けることでセンスを磨く―社長には時代を捉えるセンスが必要・・感性を磨くためにやるべきこと―Ⅳ(おしまい)
「その時代の感性」というのは、なにも風俗文化だけでなく、ビジネスにおいても当然のように要求されます。
これは、理屈優先のロジカルな世界で説明できるものではありません。
いわゆる「センス」といった、どちらかといえば男性社会、とりわけ中年以上の男性中心に構成されたビジネス社会においては苦手とされていた感覚的な世界で表現されるものです。
しかし、今さら「センス」と言われても、そんなこと特に仕事の上では気にも留めてこなかった経営者、特に年配の男性経営者にとっては、どうしていいのかわからない世界観なのではないでしょうか。
私はこの点について経営者、中でも年配の男性経営者にできることは、先述した「拒絶」や「遮断」をしないことだと思っています。
そして、やるべきことを若いスタッフや女性担当者といった、こういった役に相応しい人に任せることです。
とはいえ、時代がそういったものを求めているとすれば、自分ができることは何かやっておきたいと思う経営者はいるはずです。
それではそう考える人は、どんなことをすればいいのでしょうか。
センスを磨く方法はあるのでしょうか。
それには2段階あると思います。
まず一つは、先述しましたように「受け入れること」です。
つまり「インプット」することです。
少なくとも「拒絶」や「遮断」をしないでとりあえず、黙って受け入れてみることだと思います。
できれば少し踏み込んで、こちらからいろいろと聞いてみる、参考になるものを読んでみる、試してみる、といったところまで行けば第一段階はOKです。
次に、それを「アウトプット」してみる、ということです。
「若い連中にこんなこと聞いたんだけど、俺はこう思う。」
とか
「俺の世代には、さっぱりわからない現象だけど、理解に努めている。」
といった前向きなコメントであれば、より効果が増します。
この2段階目まで行けば、時代にあったセンスは徐々に磨かれていくと思います。
一見、事業とは何の関係もないように思える「時代を掴むセンス」。
昔に比べて、こういったものが大事な要素となっているのが現代社会です。
経営者は、怠りなくインプットとアウトプットを続けることで、そのセンスを磨いてみてください。
女性スタッフ中心でございます。
おしまい