男女、年齢などによる区別なし―職場の風通しの良さと柔軟性(フレキシビリティ)について―Ⅰ

私の事務所(今は「税理士法人」ですので、設立後の記述では「会社」と呼ぶことにします。)は、以前にもご紹介したと思うのですが、男女、年齢などによって社内でのポジションに区別はつけていません。

現在、総務とパートは女性だけですが、お客さんと直接接する監査担当は男女混合で、なおかつ役職にも差はつけていません。

年齢においても区別というのはなく、役職としては逆転現象も起きています。

 

私は2代目ですが、父の時代は監査担当に女性を登用するという考え方そのものがなく、どちらかといえば、女性はアシスタント的な役割に徹していました。

働く女性の側もそれが当たり前と思っていて、職場において何か自主的に提案するとか発言するとかいうことは、はなから考えていなかったと思います。

 

まあ、当時はそれはそれで事務所自体は普通に回っていましたので、特に不自由ということは感じていませんでした。

おそらく、男性中心に運営されている事務所は今でも多いと思います。

 

私も初めから、男女の区別なく事務所経営を行なっていたわけではありませんでした。

私の代になって経営を続けているうちに、採用に際して、男性に限定していたのではなかなか人材が集まらないということ、細かい気配り目配りなどがむしろ女性に向いている仕事である、といった事情や発見もあって、少しずつ女性の監査担当者も増員していったのです。

 

上記のような、事情や発見をしたときに、私は女性の登用を迷いませんでした。

もともと、東京でかなりハードな仕事をこなしていたとき、男も女もなくそういったシビアな場面に向き合っていたために、ためらうことはなかったのです。

 

さらに決定的だったのは、パートナー税理士に女性を選んだ、ということになります。

彼女とは、彼女が総務担当で私の事務所にいた時代からの仕事仲間ですが、極めて有能な人材で、その後、かなり頑張って税理士資格を取りました。

 

雑駁で極めてアバウトな性格の私に比べて、真面目で何ごともきっちりした性格の彼女は、私が事務所を運営していく上で、なくてはならない人材と踏んでおりましたが、まさにそれは私の読み通りでした。

経営幹部に彼女を招聘したことによって、私たちの事務所は男女フラットで回っていくことが、実質的に確定したのです。

頼りになる女性スタッフたち。

 

つづく