固定概念や既定路線、狭い発想などからくる「軛(くびき)」を解く―我々の仕事はどう変化していくのか?「これまで」と「これから」を考える―Ⅱ

改めて「仕事」というものを振り返ったとき、同じ業種であっても「やること」と「やり方」がずいぶん変化してきたことに気がつきます。

何がどう変化してきたのか、英語の5W1Hを当てはめてみると、そのことが明確になります。

 

これまでの我々の業界であれば

What何を・・・・・その専門知識を駆使して税務会計に関するサービスを

Who誰が・・・・・税の専門家である「税理士」とそこに所属する職員が

Whereどこで・・・訪問可能な地域内で

Whenいつ・・・・・申告期限や法定期限を守って

Why何のために・・申告納税制度の遵守及び経営上の数字を掴むために

Howどうやって・・・専門知識を有する税理士などの専門家が、上記のような内容の仕事を、その専門知識とコンピュータなどの情報処理機器を駆使して・・

となります。

 

これがどう変化していくのでしょうか。

まず「What何を」ですが、今後「税務会計に限ったサービス」だけでは、顧客の満足感は得にくくなっていく、と私は思っています。

我々の顧客である中小企業の現在の最大の悩みは「利益が思うように出せない。」ということではないでしょうか。

 

売上が上がらない、原価の上昇が止まらない、経費が上がった、利幅が薄い・・・等々の理由で、昔のように利益が取れない、というのが中小企業の最大のテーマだと私は思います。

ここにコミットすることなく、我々は中小企業の支援者である、と言っても説得力に欠けるのです。

 

それでは、この「What何を」において、我々は何を提供すべきか?!?・・

私は顧客企業が、少しでも業績が上がるような「助言」をしていくべきと考えています。

こう申し上げると

「コンサルティングは会計人には難しいのでは?」

といった意見が出ますが、そこまでのレベルのお話をしているのではありません。

 

「助言」と書いたのはそこのところが言いたいのです。

身近で見ていると経営者は、固定概念や既定路線、狭い発想、といった要因のもと、自らのビジネスにおいて隘路に迷い込んでいることもしばしばです。

こういったいわゆる「軛(くびき)」を解いてあげることも我々の重要な役目だと私は思うのです。

 

その方法論には、いろいろなやり方がありますが、我々会計人は「税務支援」にとどまらず、「経営支援」というレベルまで、業務の範囲を広げて発想すべきではないか、と思ったのです。

この点において、我々は新たに学習し、「What何を」の幅を広げていくべきだ、と考えています。

ドラッカーも勉強いたします。

 

つづく