アウトプットは、極めて「能動的な行為」―意識を変えればうまくいく?!?社長に相応しいアウトプット術とは―Ⅲ
インプットの「読む、聞く、見る」という受動的な行為に対して、アウトプットは「書く、話す、見せる」といった能動的な行為によって行ないます。
経営者がアウトプットするとき重要な要素は「言葉」ですので、やはり「書く、話す」という手段が最も基本的な行為になるのです。
さてここまで、インプットとアウトプットの顕著な違い、「受動的」と「能動的」について述べてきました。
ここで、以下に述べるようなことに気がつかれのではないでしょうか。
つまり、インプットというのは、それなりに手間やエネルギーを要する行為とはいえ、基本的には「受動的なマインド」で済むものなのです。
多少疲れているときに、「読む」という行為には少し辛いものがありますが、「聞く」や「見る」であればボォーっと流しながらでもできないことはありません。
これに対してアウトプットは、極めて「能動的な行為」であり、疲れているときや集中力に欠けるときにはまず取り掛かることはできません。
インプットの何倍もエネルギーを要する行為なのです。
そういう意味では、インプットとアウトプットは全く別物、と考える必要もありそうです。
つまり、川に例えれば「読む」「聞く」「見る」といった何本もの支流が集まって(インプット)大きな本流になります。
それが海に流れ込む(アウトプット)ときは、ほぼ「書く」という一本の形なっていると考えていいのではないでしょうか。
「話す」も、日常的には最も頻繁に行われているアウトプットになります。
しかし、話がうまい、弁が立つというのは必ずしも、レベルの高いアウトプットとはみなされません。
というのは、話がうまい、弁が立つといったものの内容を文章に起こしてみると、意外に中身がないことが多いからです。
身振り手振りや抑揚を交えた上手なスピーチは、瞬間的に費消されるアウトプットとしては優れているといえるでしょう。
しかしそれは、いわゆる賞味期限が超短期なものに過ぎません。
私が推奨するビジネス上で継続的な影響力を持つ「情報発信(アウトプット)」とは少し距離のあるものなのです。
大勢の前で話すのもアウトプット
つづく