チャレンジしてみよう「情報発信戦略」―社長の営業とマーケティング、こちらからどんどん「情報発信(アウトプット)」する時代―Ⅳ(おしまい)
中小企業、特に地方のそれは「営業力」が極めて脆弱という弱点を抱えていました。
それは長い間、地縁血縁関係を重んじてきた地方ならではの商習慣によるもので、そのため、マーケティングという考え方も皆無だったのです。
地方においては『マーケティング→販売促進策→営業或いは販売活動』といった事業活動の流れは作られておらず、そういった発想もありませんでした。
いずれにしても、最終的には営業活動というものが必要になります。
しかし、私の場合、営業活動をはしょり、販売促進活動に「情報発信(アウトプット)」を当てることで先方からの問い合わせを増やす、という戦略をとったことになります。
その結果、私のビジネスはいったいどういうことになったでしょうか。
同業者に限らず、こんな手法を考え実践している地域の事業者は、ほかに誰もいませんでした。
結果的にこの手法が功を奏したのか、人口が半減した地方においても売上を2倍に伸ばすことができたのです。
本来は、営業活動を補完する役割の「販売促進」であり「情報発信(アウトプット)」なのですが、営業力が弱い場合、これらの事業活動が営業活動から離れ、独立して効力を発揮するケースもあるということです。
おそらく、これからも地方の中小企業に対して「営業力をつけて、新しいマーケットにどんどん売り込みなさい。」と言っても現実的には難しいと考えられます。
しかしながら、「情報発信(アウトプット)」であれば、どんな企業にも可能なはずです。
業績が伸び悩んでいる今、できることは何でもやってみるべきではないでしょうか。
とはいえ、あまりお金をかけるわけにはいきませんし、実際予算もそんなには割けないでしょう。
そんな現状の中、お金をかけないでできることの最たるものが「情報発信(アウトプット)」なのです。
もちろん「情報発信(アウトプット)」だけでは、完全に「営業」に代わることはできません。
しかし、まず経営者ががんばってこれにきちんと取り組めば、業績の向上に対して相当な威力を発揮することだけは確かです。
費用が掛からず、長期的な業績アップが望める「情報発信戦略」。
チャレンジしてみない手はないと思うのですが、どうでしょうか。
コロナ禍の中でも情報発信。
おしまい