事業は、健全なる情熱をもって取り組んでいくもの―助成金のあり方使い方について改めて考える―Ⅵ(おしまい)

ここまで、「助成金」について3つのパターンを上げながら検討してきましたが、その3番目である

・元々事業などやろうと思っていなかったのだが、おいしい助成金があると聞いたので、その助成金に合わせた事業計画らしきものをこしらえて申請する。

というケースが出てきたときは正直驚きました。

 

そしてそれが、地方の「依存体質」によるものと気がついたのです。

その「依存体質」というのは、

「地元選出の代議士が、中央で大きな声を上げ、予算をぶんどってくる。」

というパターンが長く続いた結果、醸成されたものにほかなりませんでした。

 

さて、助成金に話を戻しますと、上記のような考え方で申請を行なおうとするという行為があることに驚いたばかりでなく、実際、関わり合いを持たされそうにもなりました。

 

具体的には、まず「相談」という形でアプローチされ、インチキの申請書を作ってくれないか、という依頼をされそうになったのです。

話を聞いているうちに、途中でその呆れた実体に気がついたので、もちろん丁重にお断りしました。

 

しかし、そのとき、こういった厚かましいマインドが、自分の住む地域に存在することが判明したのです。

それはとりもなおさず、上記の「依存体質」の延長線上にある抜きがたいマインドだったのです。

 

今回、助成金について3つのパターンで分析しましたが、あくまでもものになるのは

1、元々やろうと思っていた事業があったが、その事業計画にちょうどぴったりの助成金があることがわかったので申請してみた。

だけです。

 

しかも、かなりの思い入れや情熱をもって、その事業に向き合っていなければ成功はおぼつきません。

本来、助成金のポジションは脇役であり援護射撃です。

 

事業というものに正面から向き合い、健全なる情熱をもって取り組んでいただきたいと思っています。

 

 

おしまい