「シーン」を奪われてしまった!―装う楽しみが消えた日々―Ⅱ
その日着て行く服を、時々FB(フェイスブック)にアップしていた私。
反応は様々でしたが、それを適当に楽しんで、「次は何を着ようかな。」などと考えたりしていました。
ところが2020年春先から始まったコロナ禍。
通勤は毎日しているものの、着るものを楽しむ、という雰囲気ではなくなってきたのです。
そのうち、緊急事態宣言なども発布されたりして、遊びに出掛けるどころか、ちょっとした移動すらままならなくなりました。
私の事務所もリモートワークやテレワークに切り替えて、出社する人数も半分ずつといった風に手分けすることにしたのです。
まあ、出社する日はこれまで通り、きちんとした服装を心掛け、それなりにその日のコーディネートを考えたりしていましたが、テレワークの日は、極端な話、画面に映る上半身だけきちんとしていれば、下はジャージでも短パンでもいいわけです。
だんだん、ユルくなっていくのも致し方ありません。
人に見せない、人から見られない、ということがこんなにも精神を弛緩させるとは、新たな発見だったといえましょう。
まあそれでも、出社する日は前述のように一応きちんとします。
問題は、プライベートな時間のファッションを、まるで楽しむことができなくなった、ということです。
どちらかといえば、オフタイムのカジュアルな装いをあれこれ楽しんできた私にとって、そういった時間と場所、即ち「シーン」を奪われたというのは、病気の蔓延という社会的な事情があったとはいえ、何とも残念な事態でした。
特に、東京に出掛けたときは、新宿、銀座、青山、六本木あたりをウロウロすることが多いので、着て行くものなどにも気合が入ります。
その街の雰囲気とか、行く場所とか、用事の内容などによって、着て行くものを考えたり迷ったりしながら選ぶというのは、なかなか楽しい作業であり時間なのです。
写真は、以前、冬に撮ったオフタイムの一枚です。解説は下の通り。