「プロダクトアウト」と「マーケットイン」についてⅠ
私は、自分の著書「小さな会社のマーケティング活用術」の中で、
― これからは、提供する側が勝手に作りたいもの、売りたいものを押し付ける「プロダクトアウト」ではなく、市場のニーズを汲み上げてそのニーズに合った商材を提供していく「マーケットイン」の時代になる。―
という意味のことを書いた。
いわゆる「プロダクトアウト」の時代から「マーケットイン」の時代へと変遷したことを意識するべきであると訴えたのである。
ただこの言葉の裏には様々なレベルがある。
「何も考えないでも商品を並べておけば売れた時代から、多少は消費者の意識に配慮しないと商売は成り立たなくなったんですよ。」と教えなければならない極めて基本的なレベルの話もあれば、世の中の潜在的な需要を汲み取って先見的に対応していくという高いレベルの「マーケットイン」もある。
さらに言えば、世の中を根本から変えるような革新的な商品は、マーケティングから出てこないことも確かである。
常人には計り知れないような才能や発想の天才がいて、彼が作りたいものを作ったら世の中がひっくり返っちゃった、というのが最高レベルの「プロダクトアウト」であろう。
この本の中で「プロダクトアウト」から「マーケットイン」へと書きました。