評価されにくい人事評価制度―PM(プロジェクトマネージメント)的発想で仕事を考えてみる― Ⅴ
いわゆる重厚長大で組織がしっかりした大企業ほどPMがうまく機能していない傾向がある、と言われる日本の大手老舗企業。
一方で
「PMが成功する企業に共通しているのは、失敗を恐れず、失敗を積み重ねて成功に導いている・・」
という事実があることをこの記事は指摘しています。
その要因は、なんといっても失敗を恐れず、失敗を積み重ねて成功に導いているからにほかなりません。
しかし、多くの大企業では失敗を許さない体質がある上に、自分たちの組織のことにしか関心がなく、お客さま視点も希薄なためにPMが機能しないのです。
その上さらに問題なのは、日本企業の人事制度です。
この人事の問題についてこの記事では次のように指摘しています。
― 大企業でPMがうまく機能しない理由には、新規プロジェクトを進める人材をライン上で育成し、きちんと評価する仕組みがないという問題も指摘される。
「日本企業はヒエラルキーの組織になっていて、それぞれ現業を抱えています。
そこで大きな問題になるのが、プロジェクトを成功させても評価されにくい人事評価制度になっていることです。
成功しても評価されず、もし失敗すれば、大きな減点がついてしまう。
だから、新規プロジェクト自体に関わろうとしない社員も多くなるのです。(中略)
リスクがあっても、外部の意見も聞かずに、自分たちだけで何とかしようとする。
そうした組織文化が硬直化していくと隠ぺい体質を生んでしまうのです」(高橋氏談)―
日本企業に対する上記のような指摘は、さもありなん、と思わせます。
通常業務を無難にこなしている社員が、従来の評価制度によって普通に評価されるのに対して、スポットの業務であるプロジェクトがなかなか評価されないのは、上記のようにそれを評価する仕組みがないから、ということなのでしょう。
しかも、失敗したら出世に響いてしまう、という指摘は、いかにも日本の企業にありそうな体質といえるのではないでしょうか。
確かに、一般社員の場合、既に与えられているルーチン業務のボリュームが結構大きいために、スポットのプロジェクトにまで手が回らないというのは、あり得ない話ではありません。
つづく
今日の川柳コーナー
◆パスワード 聞かれるたびに 手帳見る
◆お前だよ! 俺のストレス パスワード
◆パスワード 管理ソフトに パスワード
PCを何かちょっと触るたびにPW聞いてきます。
ああ、またか!! 煩わしい!!
と、感じているのは私だけでしょうか。