回数券はなかった!―靴が好きでして・・・これまで私が愛用してきた靴の歴史―Ⅺ

新品の靴は、いつも羽田空港の靴磨きサービスで、まず1回磨いてもらうことにしている私。

それはビジネスシューズに限らず、スニーカーも同様である。

 

ところが、その羽田空港の靴磨きサービスを運営していた会社が、不況のせいなのか、撤退してしまったということであった。

新しい会社が担当していたが、はたして彼らは大丈夫なのだろうか。

 

先日、いつもように立ち寄ったら、なんだか店の様子が違う。

それまで並べてあった靴メンテナンス用のグッズなども全く見当たらず、全体的になにか殺風景な感じである。

 

キョトンとしていると、そこにいた男性が向こうから声をかけてきた。

「あのう、これまでと経営が変わりましたのでよろしくお願いします。」

とのことである。

私は

今まで通り磨いてもらえるの?」

と、聞いた。

「もちろんです。ただ料金が変わりまして・・・」

「え、いくらになったの?」

と私。

「一律1200円です。」

という。

 

これまでは1回720円だった。

丁寧な仕上げの磨き方で1000円だったと思う。

私はスタンダードコースの方の720円で、しかも回数券を持っていた。

回数券は11枚つづりで7200円、つまり1回分お得なのである。

 

その回数券は、前の会社が清算してくれるというからそれでよかったのだが、新しい会社はどうなのだろうか。

 

「以前みたいに、回数券はあるの?」

と私は聞いた。

羽田を通るたびに、靴を磨くのは間違いないので、いちいちキャッシュで払うよりは、割引のある回数券の方が便利なのである。

 

しかし、新会社の方には回数券はなかった。

一回一回、1200円払わなければならない。

これまでより、かなり割高である。

「いきなり、随分と高くなっちゃったね。」

と伝えると、

「すいません。その代わり、すべて、以前の「丁寧仕上げ」の方のやり方で磨きますので、よろしくお願いします。」

との返事だった。

 

いずれにしても磨くつもりだったので、その日はそのまま磨いてもらったのである。

        手をクロスさせて磨いています。これもプロのなせる技(わざ)か・・・・

つづく

今日の川柳コーナー

◆古希なのか こんなに早く 来ちゃうとは

◆六十九 昔の計算 もう古希か

◆数え年 一つ多くて イヤになる

先日69歳の誕生日を迎えたもので・・・