事業経営、どこに軸足を置くのかⅢ

ここでいう「競争」というのは、そういう限定的な世界を指しているのではない。

時には業界ごと根こそぎ持っていかれるような大きな変化を伴う現象も指すのである。

 

1例として地方の事情で言えば、町の小さな商店はほぼスーパーにとって代わられた。

町中にあった食料品店、肉屋、八百屋、果物屋といった業種はほぼ姿を消してしまった。

洋品店、靴屋、時計屋といった店舗もあまり見かけなくなったのである。

 

しかし、時代が進みそれだけではあまりに不便なので、個店レベルではコンビニという形で少し戻ってきている。

このように目まぐるしく変化しているのが現代のビジネス社会なのである。

 

また地方の場合、昔「製材所」という業態もあちこちにあり、地域の建材等の調達先であった。

しかしながら、これも建築方法の変化や安い輸入建材によってその多くは姿を消してしまった。

 

「競争」というのは、思わぬ方向、思わぬ角度から突然やってくる。

しかも場合によっては、ジワジワと迫ってくるのではなく、いきなり嵐のように襲ってくることも珍しくないのである。

 

 

つづく