地方再生を考えるⅩ(おしまい)
さて、ここまで書いてきて、お気づきのことと思うが、地方において一番不足しているのは「人材」である。
アイディアはコンピュータが出してくれるわけではない。
外部ブレーンとしてのコンサルタントも冒頭の記事のようにあてにならない。
アイディアを出していくのは人材としての人間であるにもかかわらず、その人材がいないのだ。
もっといえば人材はいるのかも知れないが、それを汲み上げる仕組みがないのである。
民間企業に力があれば、これが行政に代わって牽引していくという図式も考えられる。
しかし、地方の場合、企業も零細な場合が多くそれほど力量は望めない。
私が地方自治体に望みたいのは、地域にあるかも知れない埋もれた智恵を掘り起こす仕組みを作ることである。
それには、無駄に終わるかも知れないが様々なソフトに対する予算措置を覚悟しなければならない。
私は、そうやって人を抜擢したり育てていかなければ地方の再生はないと思っている。
コンサルタントや補助金といったものは、あくまでもサブであり、添え物というポジションにならなければ本当の意味での地域振興、地方再生は起こりえないのである。