変革と安定化のはざま
映画「スティーブ・ジョブズ」を観た。
様々、示唆に富んだ映画ではあったが、経営者として一番感じたことは「変革と安定化とのはざま」ということである。
変革を起こすのは、「天才」或いは極めて鋭敏なる直観力を持ったいわば「変人」である。
しかしながら、彼が変革を成し遂げた企業、業界或いは社会を安定させ運営維持するのは、普通の「才人」である。
もちろんかなり優れた「才人」であることに間違いはないが、「天才」或いは「変人」の範疇ではない。
「天才」と「天才」をコントロールまたはマネージメントできる「才人」がタッグを組めれば最強であろう。
スティーブ・ジョブズはその「天才」ぶりと「変人」ぶりが突出していたために、「タッグ」を組むことに何回か失敗している。
似たようなことを考えた。
日本においてはホンダの本田宗一郎と藤沢武夫、ソニーの盛田昭夫と井深大のタッグというかコンビが有名である。
こういった出会いは幸福であろう。
現在、どのような業界も変革の必要性が叫ばれている。
スティーブ・ジョブズほどの天才でなくとも変革の必要性に気が付いている人は多いはずである。
変革には障害や様々な壁が立ち塞がるが、最適なパートナーを見つけてそれを乗り越える挑戦をすべきなのは言うまでもない。
新年に際してそんなことを考えた。