業界のあり方について根本から考えるⅡ
国家資格・・・まあそれはそれで大切なことであろうし、資格に対する矜持やプライドもあるべきだろうと思う。
資格を付与されていることによる多少の制約もある。
私の父(税理士)は、昔、値下げを要求してきた顧客に
「我々は商売でやっているんじゃないんだ!」
と厳しく叱責したことがあったらしい。
その話を聞いて私は、皮肉や揶揄ではなく心底
「すごいなあ。俺にはできないなあ。」
と思ったことがある。
ところで、税理士である私自身は、常に我々が手掛けている仕事全体を「業界」としてとらえてきたし、税理士という職業が
「商売即ちビジネスとはちょっと違うんだ。」
と思ったことは一度もなかった。
つまり私は、「税理士」を自らのビジネスとしてこれまでこなしてきたのである。
さて、前置きが長くなってしまった。
上記のような前提のもとに我々の業界を考えたときに、いったいいかなる未来形があるのであろうか。
業界という大きな単位で俯瞰してみたい。
税理士業務の中には公認会計士もそれを生業(なりわい)としている人も多いので、ひっくるめて「会計人業界」と呼ぶことにする。
つづく