対内的なマネジメントと対外的な「情報発信」の二つが必要―社長が二足の草鞋(わらじ)を履く理由―Ⅲ(おしまい)
つまり、私は過去に依拠した会計という仕事と、未来に軸足を置いたコンサルティングという仕事の二足の草鞋を履くことにしたのです。
実は今、これと同じような発想のもとに、経営者には二足の草鞋を履いてもらいたい、と思っているのです。
その二足というのは、いったい何と何を指しているのでしょうか。
私が経営者に望む二足というのは、対内的なマネジメントと対外的な「情報発信」の二つです。
これまで、ただ
「今の時代、経営者自らが直接行なう「情報発信」こそが大事ですよ。」
とお勧めしてきました。
しかしながら、まだその本当の意味での重要性が伝わっていないような気がするのです。
経営者に「情報発信」の大切さをお伝えしても、どうやら広告宣伝の一部或いは広報にやらせておくもの、或いはたまにブログでも書くこと、ツイッターをちょこちょこやる、といった解釈にとどめているフシがあるのです。
私がお勧めしている、社長の「情報発信」というのはそんな軽いものではありません。
それはもっと戦略的に考えるべきであり、もっと多重的、多層的に展開するものです。
そう考えたときに、これは対内的な対応が大半を占める企業経営の片手間にやれるものではないな、と思いました。
明確に外に向かって、これまでやってきた広報や広告とは全く違ったレベルで取り組んでもらわなければ意味がないのでは、と感じたのです。
つまり、経営者に「二足の草鞋を履く」くらいの覚悟で取り掛かってもらわなければその効果が期待できない、と思ったのです。
もちろん、それだけの覚悟や自覚は欲しいのですが、とはいえ忙しい経営者のことです。
そこにのみ忙殺される訳にはいきません。
できることなら、効率よく効果的な「情報発信」の仕方というのを身につけてもらいたいのです。
そうすれば、私の勧める本格的な「情報発信」にも取り掛かりやすいでしょう。
おしまい