俺だったらもっと気の利いたスピーチをするけど―日本はまだまだ遅れているのか・・女性の地位について考える―Ⅴ
「女性の地位に対する無理解」にとどまらず、ステレオタイプの考え方、発言、行動といったものが、今の日本の停滞をまねいている大きな要因なのでないか、と疑っている私。
日本では、オリジナリティー豊かな、斬新な発想に富んだ企業というのは、もう出てこないものだろうか。
境野さんが、ここまでに書かれていた内容をよく検討してみれば、全体としては絶望的な気分にならざるを得ない。
誰しも、それなりの年齢になって、公の場でのスピーチなど頼まれれば、世間でよく使われているような無難な内容のもので済まそうと考えるのだろう。
しかしこれは、いかにも残念な社会習慣である。
例えば披露宴であれば、せっかく二人の門出の日である。
なにか、その二人のライフスタイルや個性にあった、スピーチの一つも考えるというのが、そのチャンスを与えられた人間の役割なのではなかろうか。
しかし、境野さんの披露宴においては、彼女たち夫婦の全く意に反する内容のものが、表に出てしまったのである。
彼女がかなりがっかりしたことも無理からぬところではある。
とはいえ、私自身このスピーチをなさった主賓の方を個人攻撃するつもりはさらさらない。
境野さんがツイッターにあげた、ということは、その「個人攻撃」になる恐れがあるからこれだけの反応が起きたのだろう。
私は
「たぶん俺だったら、もっと気の利いたスピーチをするけどな。」
と思うだけである。
境野さんは
「私たちは、サポートし合いながら、生きている。披露宴では、それをしっかりとアピールしていた。」
と、書いておられる。
例え、その日今回のような型通りのスピーチしか準備してきていなかったとしても、そこで知った二人のライフスタイルを見て、とっさにその内容を変更するくらいの機転とセンスは欲しい。
晴れ舞台が残念なことに・・・・
つづく